この記事の結論
- 地震・水害・土砂災害では、優先して備えたい内容の重点が変わることがある
- お住まいの地域のリスクは全国共通ではなく、ハザードマップで個別に確認する必要がある
- 「重ねるハザードマップ」など公的な情報を使えば、誰でも無料で自宅周辺の想定リスクを確認できる
- この記事は一般的な考え方を紹介するものであり、個々の状況での安全な行動を保証するものではない
防災グッズの中身は、地震だけを想定して考えられがちですが、実際の災害には水害や土砂災害もあります。
災害の種類や、自宅が置かれている地形・建物の状況によって、優先して備えたい内容は変わってきます。
この記事では、災害の種類ごとの備え方の違いと、自宅のリスクをハザードマップで確認する方法を紹介します。
災害の種類によって備え方の重点は変わることがある
地震・水害・土砂災害という3つの災害では、優先して確認したい行動や備えの内容がそれぞれ異なります。
まずは災害の種類ごとに、何が重視されるのかを見ていきましょう。
地震を想定した備え
地震の場合は、家具の固定やガラスの飛散対策など、自宅の中の安全性を高める備えが重視される傾向にあります。

自宅が大きな被害を受けていなければ、在宅避難を選ぶケースも多く、基本の持ち出し品や備蓄については防災グッズは何を揃えればいい?最低限そろえておきたい基本リストを参考にしてください。
水害(浸水・洪水)を想定した備え
河川の近くや低い土地では、浸水を想定した備えが必要になる場合があります。

地震と違い、水害は気象情報である程度事前に予測できることが多く、早めに安全な場所へ移動する判断が重視されます。
1階が浸水する可能性がある住宅では、防災グッズを2階以上の高い場所にも分けて置いておくと安心です。
「垂直避難」はもともと、遠くの避難所まで移動せず建物内の上階へ移動する人の避難行動を指す言葉ですが、防災グッズの置き場所を考えるときにも同じ発想が参考になります。
土砂災害を想定した備え
土砂災害が想定される地域では、崖や斜面の近くという地形の特徴上、避難のタイミングを早めに判断することが重視されます。

上階への移動では対応しきれない場合もあるため、地震や水害と比べて、迷わずすぐ持ち出せる身軽な備えが重視されやすい傾向にあります。
自宅のリスクはハザードマップで確認する
お住まいの地域のリスクは全国共通ではなく、住所ごとに異なります。
「重ねるハザードマップ」を使えば、誰でも無料で自宅周辺の想定リスクを確認できます。
「重ねるハザードマップ」の使い方
国土交通省のハザードマップポータルサイト内にある「重ねるハザードマップ」では、洪水・土砂災害・高潮などの想定リスクを、地図上に重ねて確認できます。

会員登録などは不要で、住所を入力するだけで自宅周辺のリスクを無料で確認できます。
まだ確認したことがない方は、一度自宅の住所で検索してみることをおすすめします。
自治体独自の防災マップ・避難所情報の確認
国のハザードマップに加えて、お住まいの自治体が独自に作成している防災マップや、避難所の位置情報も確認しておくと安心です。
自治体のサイトでは、地域特有の情報(避難所までの経路の危険箇所など)がまとめられていることもあります。
マンション・集合住宅でも確認しておきたいこと
高層階だから水害の心配がないと思われがちですが、エレベーターの停止や、電気設備が浸水する被害は低層階でも高層階でも起こり得ます。
マンション特有の備えについては、マンション・集合住宅ならではの防災グッズも参考にしてください。
ハザードマップの結果を防災グッズにどう反映するか
浸水想定エリアか土砂災害警戒区域か、あるいはどちらにも該当しないかによって、防災グッズに反映したい内容は変わります。
確認した結果別に、考えたいポイントを整理します。
浸水想定エリアの場合に考えたいこと
浸水が想定されるエリアでは、防災グッズを防水性のあるケースやポーチに入れておくと、被害を受けにくくなります。
上階への移動を想定するなら、一次持ち出し品はできるだけ軽量にしておくと動きやすくなります。
一次持ち出し品と二次持ち出し品の分け方は、一次持ち出し品と二次持ち出し品の違いで紹介しています。
土砂災害警戒区域の場合に考えたいこと
土砂災害警戒区域にお住まいの場合は、避難のタイミングを早める判断が優先されるため、持ち出し品はできるだけ絞って身軽にしておくという考え方も選択肢になります。
土砂災害は前触れなく発生する場合があるため、荷物の準備に時間をかけすぎず、早めの避難を優先する判断が大切です。
持ち出し品は普段から玄関などすぐに手が届く場所にまとめておきましょう。
リスクが低い地域でも備えなくていいわけではない
ハザードマップ上でリスクが低いとされる地域でも、地震そのものへの備えは全国共通で必要です。
ハザードマップは「何を優先するか」の参考情報として活用し、基本の備えを省略する理由にはしないようにしましょう。
日常的に気象庁・自治体の情報を確認する習慣
ハザードマップは事前の確認に役立ちますが、実際に避難が必要になるタイミングは、警戒レベル1〜5で示される当日の避難情報で判断します。
日頃からの情報の確認先を知っておきましょう。
警戒レベル(1〜5)の考え方
大雨などの際に発表される避難情報は、警戒レベル1から5までの5段階で示されます。

| 警戒レベル | とるべき行動の目安 |
|---|---|
| レベル1・2 | 災害への心構え、避難行動の確認 |
| レベル3 | 高齢者など避難に時間がかかる人は避難を開始 |
| レベル4 | 危険な場所にいる人は全員速やかに避難 |
| レベル5 | すでに災害が発生・切迫、命を守る最善の行動を |
レベル5は災害が既に発生している可能性がある段階のため、レベル4までに避難を終えておくことが基本的な考え方です。
大雨・地震情報の確認先
気象庁のサイトや防災アプリでは、大雨・地震の情報をリアルタイムで確認できます。
スマートフォンの防災情報の通知設定を平常時に確認しておくと、いざというときに情報を受け取りやすくなります。
収納場所の工夫と合わせて、防災グッズの近くにこうした情報の確認先をメモしておくのもおすすめです。
日頃の収納の考え方は防災グッズの収納場所はどこがいい?を参考にしてください。
まとめ
地震・水害・土砂災害では、優先したい備えの重点がそれぞれ異なります。
お住まいの地域のリスクは、ハザードマップで確認することで初めて具体的になります。
この記事はあくまで一般的な考え方の紹介であり、実際の行動は必ずお住まいの自治体の情報や気象庁の発表を優先して判断してください。
まずは自宅の住所でハザードマップを一度確認するところから始めてみてください。
今日のアクション
- 「重ねるハザードマップ」で自宅の住所を検索し、想定されるリスクを確認する
- お住まいの自治体が公開している防災マップ・避難所情報を確認する
- スマートフォンの防災情報の通知設定を確認しておく


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